AIとカウンセリング――人間関係のプロだからこそ届く「心の行間」
2026年08月25日
AIの急速な進化に伴い、さまざまな業界で「将来的に人の仕事が奪われるのではないか」という議論がなされています。
例えば文章の執筆分野ではAIの精度が非常に高く、ライターの需要は実際に減りつつあります。
編集者の友人曰く「最近は若手ライターが不足している」とのこと。将来性を考えると、ライターという職種そのものがAIに取って代わられるのでは、という危機感があるのかもしれません。
実は、私自身もAIをとても便利に活用しています。
こうして書いているブログも、下書きをAIに校正してもらい、読みやすく整えてもらっています。
もちろん自分の想いや主旨は自分で書きますが、分かりやすく編集してくれるので「編集者がいらない時代になったな」と実感することも少なくありません。
また、AIをバディ(相棒)にしたダイエットに取り組み、半年で7kgの減量に成功したという経験もあります。
これほど便利なAIですが、では「カウンセリング」という分野ではどうでしょうか?
「AIで悩みをまとめてきました」というクライエントたち
最近、実際のカウンセリングにいらっしゃる前に「AIに相談して頭を整理してきました」とおっしゃるクライエントがちらほら増えてきました。
確かに、悩みの要点がきれいに言語化されているため、相談内容がスムーズに伝わってくる点はありがたく感じます。しかし一方で、「これは本心ではなく、きれいにまとまりすぎてしまっているな」と感じる場面も増えました。
先日も、AIを使って相談内容を書類にまとめて持参されたクライエントがいらっしゃいました。
一見すると、非常に物分かりの良い、整理された文章です。
しかし、実際に対面でお話を伺っていくうちに、 「これはきれいごとに過ぎず、本当はもっと泥臭く吐き出したい感情やストレスがあるのに、AIによってきれいにパッケージ化されてしまったのだな」 ということに気づきました。
私はそのペーパーの文字面だけでなく、クライエントが口にできない葛藤やストレスを感じ取りながら、対話の「行間」を読み解いています。
AIとカウンセラー、それぞれの役割の違い
私はAIカウンセリングを否定しているわけではありません。
ただ、「AIが得意なこと」と「プロのカウンセラーが担う役割」は明確に違うと感じています。
◆ AIが得意なこと(気持ちの整理と初期の癒やし)
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抱えているストレスを吐き出し、「つまりこういうことですね」と論理的に整理してくれる。
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否定せず優しく共感し、受け止めてくれるため、一時的な癒やしやクールダウンになる。
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相談の初期段階において、頭の中を交通整理する相棒として非常に役立つ。
◆ カウンセラーである私が担うこと(本質の洞察と行動への変化)
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クライエントのふとした仕草、声のトーン、沈黙やためらいといった「非言語のサイン」から、言葉の奥にある本当の心理を読み解く。本来の意味の傾聴受容により癒しが充足されます。
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選択理論心理学を用いて、その場での対話を通じてクライエントの固定観念に気づきを与え、新しい視点や選択肢を提示する。未来に向けたよりよい思考や行動の選択の気付きを与え、前に進む勇気を与えます。
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人と人との信頼関係を築き、共に悩み、次の具体的な行動につながる実行プランを一緒に作り上げます。
- 選択理論、アドラー心理学・認知行動療法・アンバーマネージメントと心理学の手法から、クライエントの悩みに沿った解決の糸口をお伝えし、継続的な支援をおこないます。
AIを賢く活用するために
AIは、自分の頭の中を整理したり、誰かに話す前の下準備として使うには非常に優れたツールです。
だからこそ、AIの出した答えだけで「自分の気持ちはこうなんだ」と完結させてしまうのではなく、相談内容の整理にとどめておくのがおすすめです。
本当に向き合うべき深い悩みや、自分でも気づいていない本音を紐解き、人生を前進させる一歩を踏み出すときは、ぜひ私たちカウンセラーのような「生身の人間」を頼ってくださいね。
